【テリーヌとパテの違いは…】
テリーヌとは、もともと陶製の深い器を意味することば。蓋つきの焼き物用容器(テリーヌ型)に豚の背脂を塗り、肉、魚、野菜などを細かくしたものや、ムース状にしたものを詰め、蓋をしてオーブンで焼いたものです。焼けたら冷まし、一切れずつに切り分けて盛りつけます。
一方、パテの語源はパイ生地で、細かくした肉や野菜類を、うま味が逃げ出さないようにパイ生地で包んでオーブンで焼いたものです。焼き上がりを冷まし、やはり一切れずつに切り分けて盛りつけます。ですからブッフェスタイルのパーティーなどで、オードブルの盛り合わせがあったら、パイ生地に包まれたスライスがパテ、そうでないものがテリーヌというように見分けられます。
しかし最近ではその区別や定義が、どうもあいまいになってきているようです。どちらも古くからある伝統的な料理なのですが、パテはパイ生地ではなく、キャベツや背脂で包んだものでもパテと呼び、テリーヌも、テリーヌ型を使わずに葉野菜やラップなどを使って仕上げたものもテリーヌと呼ぶようになりました。テリーヌ型自体も長方形だけでなく、さまざまな形のものも出現。さらにパテという言葉が「練り物」一般をさす場合にも使われ、パンやクラッカーに塗るスプレッドもパテと表現されているので、ますますややこしいのです。
<引用>
株式会社ドールHP